どうなる!?2020年大学入試新テスト、3つの機関が意見書を公表

国立大学協会は6月14日に、2020年度から始まる新テストに対する意見書を文部科学省に提出することを決定しました。

※日本私立大学連盟も同様に、文部科学省に意見書を提出しています。日本私立大学連盟から文部科学省に提出された意見書の詳細は、2020年大学入試新テストが私立入試に与える2つの問題とは?を御覧ください。

国立大学協会が考える英語民間試験導入に対する懸念点

同協会は、英語に民間検定試験を活用することにおいて、これまでのセンター試験が果たしてきた役割・実績を検証するとともに、新たに導入する認定試験について、以下の4つの点を見直すべきであると提示しています。以下の4つのような情報がない中ではあまりにも不確定な事項が多く、現時点で新テストの英語試験の廃止の可否を判断することは拙速と言わざるを得ないとの懸念を示しています。

見直すべき4点

1、認定の基準及びその方法
2、学習指導要領との整合性
3、受験機会の公平性担保、受験生の経済的負担軽減等の具体的方法
4、異なる認定試験の結果を公平に評価するための対照の方法

出典元:国立大学協会ホームページ

全国高等学校長会も意見書を公表

全国高等学校長会は6月8日に新テストについての意見書を公表しました。同会は英語4技能評価にすることについての方向性には賛同するが、大学入試における英語試験と民間の英語資格・検定が作られた目的に差異があるとの懸念を示しています。また、経済格差や地域間格差の配慮についても言及しています。

同会は段階的実施案であるB案(2020年度~2023年度まではセンター試験のリーディング、リスニング試験と民間の英語試験のスピーキング、ライティング試験を併用)を推しております。また、文科省が移行期間を設ける案で期限として示した23年度以降も、マークシートとの併用を続けるよう求めています。

出典元:全国高等学校長会ホームページ

最後に

日本私立大学連盟、国立大学協会、全国高等学校長会とさまざまな機関から2020年大学入試新テストについての意見書が出されています。文部科学省が各団体の意見を新テストにどのように反映していくのかが、今後注目されるポイントとなってきます。皆さんも今後の動向に注目していきましょう。

この記事を誰かに共有する