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代々木ゼミナール齋藤 直孝講師が語る、英検®︎(準2級)の指導法とは

2018.09.03

代々木ゼミナールで英語を指導する齋藤直孝講師に英検を受験する生徒の指導法について伺いました。英語指導者のみなさんに向けて、現在の英語4技能試験に対する生徒の実力、生徒のモチベーションの上げ方、そして指導力を上げるためのノウハウについて詳しくお聞きしていきます。

英検の指導に不安を抱えている方、指導力向上を目指している方、英語教育に携わっている方は必見です!


齋藤 直孝講師

 

齋藤講師は、代々木ゼミナール本部校、立川北口受験プラザ、新潟校、名古屋校で教壇に立ち、英語を担当しています。

齋藤講師は『受験で点数が取れる人とそうでない人の最大の違いは、語彙力。読み方・解き方・推測の仕方は当然伝授しますが、多くの単語がわからなければ、推測するにも限界があります。語彙力はもちろん単語帳からも習得できますが、英文からも多くの語彙が学べます。ひとつの長文からもできるだけのことを吸収してもらえるように、音読で何度か読み返すよう指導しています。』と語っています。


Q. 現在の英語4技能試験に対する生徒の実力をどう見ていますか?

A. スピーキング、ライティングに関しては、リーディング、リスニングよりも圧倒的に苦手としている生徒が多いのが現状ですが、最近では音読を学校で徹底して行っているのでその効果は確実に出てきています。例えば英検準2級のパッセージリーディング(二次試験・面接での問題カードを音読する問題)は、昔に比べて格段にうまくこなせるようになってきているでしょう。

しかし、読むことはできても、自分でゼロからアウトプットする力はまだついていないという感覚があります。「自分の意見を英語で言う」というスピーキング力がまだまだ乏しいということは、今も昔も変わらずにある課題点です。英語の学習法として音読の徹底は良いのですが、もう1つ、ライティングともからめて、英検の試験で実際に使える単語やフレーズを、使う場面を想定しながら覚えさせてあげれば、生徒の英語力はより上がっていくと思います。

 

 

Q. 英語4技能の必要性を生徒に伝える際に、良いアプローチの方法はありますか?

A. 日本にいる限り英語を使わなくても生活ができるので、非常に難しい質問です。モチベーションを上げる過程で、大学入試や英検を英語を勉強させる理由にしたら、やはり英語に苦手意識を持っている生徒は全くやらないでしょう。順番を逆にして、4技能試験のためではなく、それ以外のところでモチベーションを高めた生徒が、自分の英語力を測るために4技能試験を使うという方がベターです。

まずは先生独自で、自分がされてきた経験や、自分の英語に対する情熱を生徒に伝え、「英語ができることによって、今までどんな経験ができたのか」「恩恵を受けられたのか」と言うことを話してみてください。今の時代は外国の方とやり取りができるツールも多くありますし、興味がありそうな生徒には海外ボランティアや、大学が主催している国際交流イベントなどを勧めてみても良いでしょう。仮にそこで「何も聞き取れず沈黙になってしまった」「英語力が不足していて悔しかった」という思いをしたとしても、それが英語を頑張りたいと思うきっかけになることもあります。

全ての生徒のモチベーションを一度に上げるという方法はないと思うので、生徒一人ひとりに合った刺激の与え方を考えることを、私も心がけています。

 Q. 英検の指導力向上のために第一にすべきことは何ですか?

A. まずは教師も英語力が完璧なわけではないので、英検の指導をしながら、自分の英語力をアップさせることは欠かせません。私自身も、英語力を伸ばすのにとても苦労しましたが、試行錯誤しながら少しずつ自分のスタイルの英語勉強法を作っていきました。その中でも大切だと感じたのは、暗記から始めることです。スピーキング力を伸ばそうと思っても、そもそも知らないことを口で言うことはできません。日常で使える単語やフレーズを暗記する際に、実際に状況をイメージしながら繰り返し練習をすることを心がけました。最初は単語レベル、それから句のレベル、節のレベル、そして文章レベルで覚えていきました。英語教師であれば、慣れてくると論理展開を意識しながら覚えれば500語からそれ以上の文章も暗記することが可能になると思います。

指導する上でも、生徒の英語力を上げるためには、暗記する時間を取らせてあげることが大切です。それにより多くの生徒が苦手としているライティング・スピーキングの力も、伸ばすことができます。またライティングにおいては、これまでに覚えた表現をベースに、わからなかったところだけ考えて書くようにすることで、文法のミスを減らすことができるでしょう。ライティングとスピーキングは繋がっている部分も多々あるため、ライティング対策としてフレーズを暗記する作業をすれば、いずれスピーキング力の向上にも繋がってきます。


具体的な指導法

Q. 初めて英検®︎準2級を受験する生徒には、どのように指導するべきですか?

A. まず最初に過去問を見せて、どういった問題が出るか教え、心の準備をさせてあげましょう。始める時期としては英検準2級であれば、1ヶ月前からでも間に合います。問題を踏まえ、自分に今何が足りないのか、どんな力が必要なのか、を教えてあげることが大切です。

リーディングは、準2級に関してはとにかく語彙力が大切です。基本的な名詞・形容詞、副詞、動詞などの語彙の知識を身につけさせるために、単語帳を用いて、そこに出てくる語彙を覚えさせてください。リスニングは過去問を解かせて、まずは聞き取ることに慣れさせましょう。スクリプトの音読や、暗記をさせてからもう一度リスニングさせたり、発音の指導も併せて行うと効果的です。

スピーキングは、全く話せないという状況であれば、先ほども述べた、英検の試験で使えるフレーズを暗記させるところから。オススメはアルクが出版している『起きてから寝るまでの英語表現1000』などの、基本的な動作を英語で覚えられる教材を使うことです。 パターンとしては英検を受けると決めてからまず教材の中の表現を覚え、2週間程度前からは英作文の練習をします。最後にスピーキングには、問題集の模範解答を覚えなさいといつも指導しています。模範解答では英作文の型(テンプレート)が決まっていると思うので、初学習者であれば、まずはそれを覚えて使用するのが一番良いでしょう。

 Q. 学校や塾での指導で実践できることと、生徒が家でもできる英語学習法を教えてください。

A. 学校や塾での指導で実践できることは、身の回りの作業を英語に直すことでしょうか。絵を見せて、英語にさせる、フラッシュカードのような練習方法です。しかし、それも基本は先生の英語力向上が必須です。海外に滞在した経験があまりなければ意外に簡単な表現も思い浮かばないこともあるかもしれません。先生がまず単語力・表現力を上げなければなりません。つまり、生徒の成長は先生の成長と一体だということです。

家でできる勉強法としては、映画や、教材を使ってネイティブの真似をすることです。人の真似をすることはとても効果的です。日本生まれ日本育ちで、英語が流暢に話せるようになった方に話を聞いてみると、例えば好きな役者の真似をしたとか、周りの英語が話せる人の真似をしたという人が多いです。また、ネイティブのアメリカ人で、たった2年間で日本語が流暢に話せるようになった方は、好きなドラマから、日常生活を想定して使えそうなセリフを覚え、話す(アウトプットする)時は覚えたフレーズをそのまま使っていると言っていました。

映像を見ながらイメージと一緒に英語を覚えていくということは非常に効果的で、それが自分の生活に十分にあり得る状況であれば、より自然にフレーズを覚えることができます。その方法を英検に当てはめるならば、英検の問題に出てくるようなシチュエーションを実際にイメージしながら暗記すれば、効率よく英語力を伸ばすことができるでしょう。

 Q. 単語や文法の学習において、工夫できることはありますか?

A. 単語帳は英検のためにわざわざ買う必要はなく、学校で使っている基本の単語帳で充分に対応できます。その際、CDやスマホのアプリを使って、”音を聞きながら発音しながら覚える”ことをさせましょう。なぜなら発音できない単語は、結局質問をされたときに、聞き取ることができないからです。聞いている生徒と聞いていない生徒の差は明らかです。

勉強法としては、知らない単語を見つけたら、常に同じ色のマーカーを引くなどといった工夫で、復習の際に確認しやすくなります。同じ単語、同じ表現を色々なところで触れるようにしないと、なかなか覚えるのも難しくなってしまいます。その意味で、毎日10問でも20問でも、単語のテストをすることは有効な指導です。単語は繰り返し触れれば、必ず力になります。

文法に関しても、学校の教科書がベースになってきます。改めて英検のために文法を学習する必要はないので、学校の授業を集中して聞いて覚えてもらい、定期的に確認テストを行うのがやはり1番良い方法でしょう。大切なのは、勉強する子が少しでも増えるように、チャンスをたくさん与えてあげることです。


Q. 最後に、英語指導者として今後目標にしていることを教えてください。

A. 一人でも多くの生徒のモチベーションを上げるために、まずは自分の英語力(特にライティング力)を上げていきたいと思っています。ライティング力を上げることによって添削力を伸ばすことができますし、それによって自然な英語が身につき、スピーキングの指導にも活かしていくことができます。

また、コミュニケーション力を意識した指導も目標としています。生徒のモチベーションを高め、生徒が将来的にも英語を使ってコミュニケーションができるような、そんな指導をしていけたらと思っています。

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