大阪英語村OSAKA ENGLISH VILLAGE館長、梅澤直臣が描く夢

OSAKA ENGLISH VILLAGEは2021年2月末日をもって閉館いたします。

本日グランドオープンした関西最大の商業施設「EXPOCITY(エキスポシティ)」。ショッピング、エンターテイメント、教育の3つが融合した全く新しいコンセプトの大型複合施設が、万博記念公園に誕生しました。

EXPOCITYの目玉は何といっても日本最大の英語村、OSAKA ENGLISH VILLAGE(オオサカ イングリッシュ ビレッジ)です。グランドオープンを11月19日控え、準備が佳境の中、OSAKA ENGLISH VILLAGEの梅澤直臣館長から許可をいただきベストティーチャー代表の宮地が取材してきました。潜入レポートと梅澤館長インタビューの2本立てでお楽しみください!

OSAKA ENGLISH VILLAGE(オオサカ イングリッシュ ビレッジ) 潜入レポート

昔から親しくさせていただいている梅澤さんが、OSAKA ENGLISH VILLAGEで館長を始めると聞いて、居ても立っても居られなくなり大阪にやってきました。ただ今日はグランドオープンの前の週の土曜。開演前の一番忙しい時期にお邪魔していいのか? どきどきしながら向かいます。

大阪モノレールに乗って、万博記念公園駅で下車したら左手に向かいます。スロープが長い!

万博記念公園

左手には、あの太陽の塔が見えます。芸術が爆発していますね。

太陽の塔

スロープを下りきるとついにEXPOCITY!看板を見るだけでテンションが上がってきます。

EXPOCITY

臨時入館証をいただき施設内に潜入。梅澤館長に感謝です。

臨時入館証

入り口を抜けるとこんな光景が。広い!緑!

館内

そしてお待ちかね!ENGLISH VILLAGEが見えてきました。洋風な匂いがプンプンします。

OSAKA ENGLISH VILLAGE

そしていよいよOSAKA ENGLISH VILLAGEの中に入ります。エントランスもカッコイイ。ここにたくさんの小中学生がくるのですね!

OSAKA ENGLISH VILLAGE入り口

そして中に入ると、自由の女神がお出迎えしてくれます。アメリカがテーマの施設とのこと。

自由の女神

こちらでまずはチケットを買います。

チケット売り場

チケットを買ったら、ゲートを抜けます。わくわく。

ゲート

まず最初に行くのはTravel Agency。23カ所のシチュエーションルームのうち、どこを回るか決めましょう。楽しそうなルームが多すぎて、決められない子が続出しそう。

Travel agency

まわるルームを決めたら、そうです。飛行機に乗りましょう。これでGo to America!

飛行機

Take off! こ、これは。アメリカだ!マンハッタンだ!

マンハッタン

まず最初に向かったルームはPolice Station。いきなり捕まっちゃうのかというとそうではないです。警察官になりきって事件現場へ出動したりする仕事を体験できます。

警察署

牢屋もあります。身長の単位はフィート&インチ。だってアメリカですもの。

牢屋

次は郵便局。アメリカから日本の家族に手紙を出したくなりますね。

郵便局

次は銀行。実際に仮想紙幣でお金を受け取ることはないとのこと。銀行で使えるシチュエーション別表現を学習します。

銀行

East Coast ZoneからWest Coast Zoneへの道。楽しそうな街並み!痛快ウキウキ通りを歌いたくなります。

道

ニュースキャスターのロールプレイもできます。アナウンサー志望の子はマスト参加ですね。

ニュース番組

アメリカと言えばハリウッド。ハリウッドもありました。映画監督にもオスカー俳優にもなれます。

ハリウッド

なんだなんだ〜 こんなに写真とられたことない。写真撮影もしてくれるそうです。

写真撮影

これは極め付け。ホワイトハウスです。大統領演説もできちゃうかも?英語で。

ホワイトハウス

ちょっと疲れたら、併設されているCNN cafeで休憩できます。聞くところによると、日本第1号店とのこと。おしゃれ!

CNN cafe

これで1fは終了。続いて2fに行く前に、1fの全シチュエーションルームを紹介しますね。

1f

1Fのシチュエーションルーム

  • Travel Agency(101)
  • OEV Airline(102)
  • Police Station(103)
  • Post Office (104)
  • Transportation(105)
  • OEV Bank(106)
  • OEV News Room(107)
  • Broadway Musical(108)
  • Clothing Store(109)
  • Cooking Studio(110)
  • Talking Tom’s Party Place (111)
  • Las Vegas(112)
  • Hollywood(113)
  • OEV Restaurant(114)
  • The White House(115)

続いて2fへ!階段を登っていきます。

階段

階段を登りきると目に入るのはDinosaur Park。砂をほりほりして、恐竜の骨を探すそう。

ダイナソー

牧場もあります。アメリカン!

牧場

ネイティヴアメリカンの部屋もあります。文化を学べます。

ネイティヴアメリカン

こちらはGym。運動好きな子にはたまりませんね。動きやすい格好で来ましょう。

Gym

図書館まであります。

図書館

これで2fも終了!2fの全シチュエーションルームもご紹介します。

2f

2Fのシチュエーションルーム

  • Dinosaur Park(201)
  • Farm(202)
  • Gold Rush(203)
  • Science Room(205)
  • Native American Village(204)
  • Library(206)
  • Gym

いやーすごい! 23も部屋があると、4時間じゃ回りきれないですね。聞くと、一回4時間でだいたい3つのクラスを体験するそう。これは何度も来たくなります。

OSAKA ENGLISH VILLAGE(オオサカ イングリッシュ ビレッジ)、梅澤直臣館長インタビュー

梅澤館長梅澤直臣プロフィール 1954年新潟県生まれ
学習院大学卒業後、一般財団法人 日本国際協力センター(JICE)に入社。
その後TOEIC®公開テスト 等を運営する国際ビジネスコミュニケーション協会の常務理事、TOEFL Junior® 等を運営する公文グループのグローバル・コミュニケーション&テスティング取締役を経て、2015年7月に日本最大級の英語村OSAKA ENGLISH VILLAGEを運営する株式会社YBM JAPAN専務取締役に就任。
現OSAKA ENGLISH VILLAGE館長として、運営を取り仕切る。

まるでアメリカにいるかのような空間で、リアルな英語を体験出来る

宮地:施設内を館長自らご案内いただきありがとうございました。いやーすごいですね。たくさんのシチュエーションルームや仕掛けがありましたが、一番の目玉は何でしょうか?

梅澤:すべてが目玉ですが、中でもハリウッドやブロードウェイなどはとてもアメリカらしくて楽しいと思います。OSAKA ENGLISH VILLAGEは体験型英語学習施設と言っていますが、ただ学習するのではなく楽しみながら学習します。アメリカの憧れの職業になって英語を学習できるのです。

宮地:まさにエデュテイメントですね。メインの来場者はどの層になるのでしょうか?

梅澤:メインは小中学生です。親子でお越しいだたくイメージですね。第1部が9:30~13:30、第2部が14:30~18:30、第3部が19:00~21:00の3部構成で完全入れ替え制になるのですが、第1部と第2部は主に小中学生、第3部は主に社会人向けのプログラムを準備しています。

宮地:1日の来場者数はどのくらいを見込んでいるのでしょうか?

梅澤:はっきりとは申し上げられないのですが、ご覧いただいた通り、シチュエーションルームが全部で23ヶ所あります。1つの部屋で13人ぐらい、それが第1部、第2部とございます。第3部に社会人が100人ぐらいきていただければと考えていますので、それで計算していただければだいたいお分かりになるかと思います。

宮地:商業施設ですので、週末はすごく人が来てくれそうなイメージがありますが、平日はどうされるのでしょうか?

梅澤:平日は小中学校が団体として課外授業でお越しいただきたいと考えています。修学旅行などの学校行事もありますね。

宮地:それはすごく親和性が高そうですね。普段の英語の授業で学んだことを、3ヶ月に1回ぐらいOSAKA ENGLISH VILLAGEに団体できて実施する。そういう実践の場がなかったですもんね。

梅澤:はい、是非数ヶ月に1回きていただいて英語の体験をしてもらえればと思います。勿論、毎週通ってきていただいても結構ですが。

プログラムと講師の質を上げて来場者に満足してもらう

宮地:現在のスタッフ構成はどのようになっているのでしょうか?

梅澤:現在、社員と契約社員で約15名、アルバイトが約90名、ネイティブ講師が40名程度となっています。

宮地:講師はどうやって集めたのでしょうか?

梅澤:経験豊富なネイティヴ講師をかなりの数、短期間で集めました。募集広告を出して、採用面接をして合格の方にはビザの手続きをして、宿泊先を見つけて、本当に綱渡りの作業でした。

宮地:えっ。すでに大阪にいる英語講師を集めたのではないのですか?

梅澤:勿論そうしたかったのですが、結果として、多くの方々は北米から日本にきてもらっています。

宮地:それはすごいですね。OSAKA ENGLISH VILLAGEの構想はいつから始まったのでしょうか?

梅澤:4年前からです。ららぽーと EXPOCITYのディベロッパーである三井不動産と、韓国で最大の語学教育機関YBMとで大阪英語村で作ろうという話になりました。YBMは韓国でソウル市から委託を受けてスユ英語村を2006年から運営しており、英語村の運営ノウハウが豊富にあります。

梅澤館長の大学卒業から現在までのキャリアについて

宮地:梅澤さん自身のことをお聞かせください。失礼ですが、現在おいくつになりますでしょうか?

梅澤:61歳になりました。大学を卒業してから、日本国際協力センター(JICE)に入りました。JICAをサポートし、開発途上国の発展の手助けをする団体です。JICEに10年勤めて、その後TOEICを運営するIIBCに入りました。転職したのは1990年だったと思います。

宮地:ちょうどTOEICが企業に急激に広がっていく前ですね。1990年当時でTOEICの受験者数はどのくらいだったのでしょうか?

梅澤:30万人ほどでした。私がIIBCを退職した2013年には、受験者数が230万人になっていました。

宮地:まさに一番伸びた時期をご経験されたのですね。

梅澤:TOEICは日本ではIIBCが運営していますが、韓国ではYBMが運営しています。ですので、20年前からYBMとは関わりがありました。

宮地:そういうことだったのですね。私が初めて梅澤さんとお会いしたのは、まさにIIBCで常務理事をなさっていたときでした。2012年だったと思います。TOEIC SWをこれからどう広げていこうかと模索されていた時期で、その頃からベストティーチャーは4技能に取り組んでいたので何か一緒にできたらとご提案させていただきました。

梅澤:懐かしいですね。

宮地:その後、IIBCから公文グループのGC&Tに移られました。移られたきっかけは何だったのでしょうか?

梅澤:IIBCではTOEICの普及に23年間取り組んで、受験者数が230万人までになりました。仕組みはほぼできたので、これからは若手に任せるべきだと思い退任しました。その少し前に、TOEICやTOEFLの試験団体であるETSから、中高生向けのTOEFL Juniorを日本で運営してくれる団体がないかという話がきていて、それを公文が運営会社として受けることになりました。IIBC退職後はTOEFL Junior普及のお手伝いをしていました。

宮地:そうだったのですね。2013年の11月に、私がGC&TにTOEFL Juniorで何か一緒にやれませんか、と初めて提案に行かせていただいたときに、打ち合わせで梅澤さんと再会しました。GC&Tにはどのくらいいらっしゃったのでしょうか?

梅澤:約2年です。現在でも顧問として残っていますが、取締役は今年の6月に退任しました。

英語業界に25年携わってきた男が、61歳にして英語村館長を選んだ理由

宮地:YBMから英語村の館長の話があったのはいつぐらいなのでしょうか?

梅澤:今年の5月くらいですね。日本サイドの責任者が決まっておらず困っていたようでした。

宮地:えっ。。

梅澤:オープンが11月と決まっていたので、これは大変な仕事になりそうだと思いました。7月から大阪に単身赴任して、そこから怒涛の日々が始まりました。

宮地:ベンチャー企業みたいな話ですね。専務取締役に就任されて、まず最初にどこから着手されたのでしょうか?

梅澤:まずは組織作りのための採用活動です。同時に講師を揃えないといけない。それも経験豊富なネイティヴ講師を。また、アルバイトも含めて100人を超える組織になりますので、権限や役割分担を決めてすぐに動かしていかないといけない。

宮地:まさにマネジメント業務ですね。JICE、IIBC、GC&Tに次いでYBMは4社目ですよね。実店舗でのサービス業は初めてでしょうか?

梅澤:はい、初めてです。三井不動産は商業施設運営のプロですが、私は教育畑で25年やってきたいわば教育のプロです。そのお互いのノウハウを持ち寄って補完しあってやっているつもりです。

宮地:ついに来週オープンです。施設内を見学させていただいたところ、たくさんの若い方が楽しそうに直前の準備をされていました。私も実店舗での業務経験はないのですが、いつオープンと決まっていてそれにみんなで間に合わせる、誤解を恐れずに言えば学生時代の文化祭のような雰囲気がありました。正直羨ましいです。

梅澤:そうかもしれません。ただ、さすがにやることが多すぎて体がきついなと感じることがあります。家族と離れて単身赴任ですので、家族からは60を過ぎて一体何をしてるんだと言われることもあります。

宮地:なるほどですね。そこまでして、梅澤さんが英語村に賭けてみたい思いは何でしょうか? IIBCではTOEIC、GC&TではTOEFL Juniorと4技能試験・資格試験のお仕事をされてきたと思うのですが、英語村のどこに惹かれたのでしょうか?

梅澤:日本国内で英語を話す機会があまりに少ないからです。練習してないから自信がない。自信がないから話さない。悪循環です。使う場が子供の頃からあることが大切だと考えており、英語村はその1つの解決策だと思っています。

宮地:そういうことですね。4技能を学習できる環境作りですね。

梅澤:現在日本にある英語村は、福島県天栄村の神田外語グループが運営しているブリティッシュ・ヒルズと、近畿大学の学内施設英語村E3(イーキューブ)ぐらいでしょうか。東京都が開設する英語村は3年後としているので2018年からですね。OSAKA ENGLISH VILLAGEは、2015年11月オープンで日本初の大型の体験型英語村になります。

宮地:東京は2018年なのですね、ずいぶん先のことのように感じてしまいます。

梅澤:私は、全国にたくさん英語村ができて、全国の小中学生が英語に触れる機会が増えたらいいなと思っています。ですので、先陣を切るOSAKA ENGLISH VILLAGEがうまくいかないと、全国に広がっていかない。責任重大なのです。

宮地:日本の英語村の運命を背負っているのですね。私は今日見学させていただくまで、ここまで大きな話だと思っておりませんでした。お話をお聞きできて本当によかったです。

梅澤:こちらこそ。大阪までお越しいただきありがとうございました。

OSAKA ENGLISH VILLAGE(オオサカ イングリッシュ ビレッジ)のWebサイト:https://englishvillage.co.jp/

– ベストティーチャー代表宮地の取材後記 –

梅澤館長とは3年以上のお付き合いなのですが、GC&Tを辞められて大阪英語村に移られると初めて聞いた時、とてもびっくりしました。大阪になにか由来がある方なのかな? と思っていましたが、今日お話をじっくりお聞きできて、日本初となる大型英語村で成功事例を作らなければならないという使命感でお引き受けされたのだな、と思い胸が熱くなりました。

施設内の潜入レポートの通り、さまざまなクラスや仕掛けがあるため、1回では楽しみ尽くせない英語村だと思います。まずは一度OSAKA ENGLISH VILLAGEを体験していただき、その後も是非定期的に遊びに行かれてみてくださいね。

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