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教育者インタビュー

新方式「一般入試(英語4技能テスト利用型)」は、早稲田大学の将来構想実現の第一歩だった!

2017.06.21

早稲田大学文化構想学部と文学部においては、2017年度入試より、英語の外部検定試験を利用した新たな選抜方式「一般入試(英語4技能テスト利用型)」が実施されています。早稲田大学で前例のないこの試みについて、早稲田大学文学学術院 安藤文人教授にお話を伺いました。

まずは、文化構想学部と文学部がどのような学部なのか、学部の特徴や違いをお聞かせください。

第一文学部・第二文学部は昼間部と夜間部ということで分かれていましたが、実際にはひとつの教員集団が両学部を教えていました。講師数も多く、専門領域も多岐にわたっていたため、どちらの学部でも人文科学を幅広く学ぶことができました。

しかし、夜間部で想定していた純粋な勤労学生が減少し、第二文学部でも領域横断的に昼間部の授業の履修が幅広く認められたことによって昼間部の授業を履修する学生が増加しました。そして何より2つ以上の学問領域をまたぐ研究や新しい学問領域が出てきたことに対応するために、2007年4月からは、従来の伝統的な学問領域をさらに深めることを目的として「文学部」を、また様々な学問領域をまたいだ研究や新たな学問領域を創出していこうという試みで「文化構想学部」を創設しました。

この改組によって、学生は様々な領域の学問に触れることができ、さらにその中から自分の興味があるものを学ぶことができます。これはこれから学問に触れていく学生にとって、大きな意味があります。ある程度やりたいことが決まっている場合は文学部、まだぼんやりとしか決まっていないけれど面白そうな授業がありそうだなと感じる場合は文化構想学部を選ぶ人が多いようです。第一文学部・第二文学部を併せて改組する形で新たに両学部を設置したのであって、どちらがどちらの後身というわけではありません。

文化構想学部と文学部において、2017年度入試より、英語の外部検定試験を利用した新たな選抜方式「一般入試(英語4技能テスト利用型)」が実施されました。伝統的・大規模・最難関である早稲田大学が実施することは、大学入試全体に大きなインパクトを与えるのではないでしょうか。導入の経緯をお聞かせください。

第一文学部・第二文学部時代の2004年度に英語カリキュラムの全面的な改編を実施し、技能別科目から目的別科目(4技能統合型)へと、4技能を強く意識した歩みをスタートしました。4技能統合型へ向けて掲げた英語教育の3つの目的は、「English for General Purposes」「English for Academic Purposes」「English for Professional Purposes」でした。また、「訳読からの脱却」を実現するため、教授言語は全て英語とするとともに、英語で講授可能な人員確保のため非常勤教員を常時公募するという体制を整えました。

2007年度の学部再編では文化構想学部・文学部を設立すると同時に、英語入試問題の全面的な改編を実施しました。2007年度入試改編のポイントは2つあり、指示文を含め問題を全て英語で作成すること、即ち「和訳、和訳的問題の排除」を導入しました。もう一つは、英文による英文の要約問題の導入をしたことです。

2013年度にWASEDA VISION 150が策定されました。WASEDA VISION 150では2032年までに外国語による授業の割合を50%以上、そして全員が留学を経験することを目標に定めています。また、学部における新たな英語の達成目標に「英語による授業で単位を取得できること」を掲げました。それを実現するには、多岐に渡る文献を英語で多読し、英語で講義を受け、英語で議論・討論を繰り広げ、最終的には英語でレポートを書き上げる能力が必要不可欠となります。つまり、早稲田大学が将来構想で掲げている目標は、英語4技能と深く結びついています。
WASEDA VISION 150

「一般入試(英語4技能テスト利用型)」の導入を検討する際、様々な議論が学内で行われたと思いますが、導入を後押しした要因や背景をお聞かせください。

まず第一に、高等学校の学習指導要領との連携性が非常に重要なポイントであると考えました。入試制度を導入する際、高校の勉強をしっかりと深めることが、大学での学習に繋がるという要素をおさえた上で、高い意欲と適性を兼ね備えた学生を獲得していきたいと思いました。

そこで出会ったのでが TEAP でした。英語の外部検定試験の導入を検討しているとき、TEAPの生みの親でもある上智大学の吉田先生にお話を伺う機会がありました。その際、以前からの疑問を吉田先生に思い切ってぶつけてみました。私が「TEAPを大学入試に導入すると、TEAPの試験対策に受験生は特化してしまいませんか?」と伺うと、吉田先生は「それでいいのです。なぜなら、高等学校の学習指導要領をしっかりと反映し、練り込まれたものがTEAPだからです。TEAPの対策をすることは、高等学校の勉強内容を深めることなのです。」とご返答くださいました。

正直なところ、このお話には感銘を受けました。試験対策を通して高等学校の勉強内容を網羅でき、なおかつ英語4技能を学習することが可能なTEAPこそ、まさに私が探し求めていたものです。

第二に、TEAPのような英語4技能試験を通して受験生に問いたいのは、インタラクション、即ち「対話能力」です。文化構想学部・文学部はともにディプロマ・ポリシーとして「多様な学問・文化・言語・価値観の交流を育み、地球社会に主体的に貢献できる人材を育成する」ことを掲げています。グローバル社会・文化に対する理解・交流と主体的な貢献を果たすためには、高い発信能力が欠かせないと考えます。受験段階で高い発信能力を持っていなくても、外国語で情報を取り入れるだけでなく、「とりあえず話す」「とりあえず伝えてみる」という発信意欲や発信力を兼ね備えた学生を確保したいと考えました。

英語4技能型教育・研究を通して目指すものをお聞かせください。

4技能型教育・研究を通して、世界へ発信するための教育・研究がより行われる機関へと変化を遂げることを目指します。そのためにも、英語4技能入試の導入はアウトプット志向の教育への一歩となると考えます。
学んだことを世界へ発信していくことが今後ますます要求される中、その手段として用いられるのが英語です。世界的に評価されるのは、英語論文が基本です。世界で勝負し、教育・研究を発信していく側になるためには、4技能でなければいけません。

具体的な変化としては、クラスの中に英語を4技能として扱える学生が極当たり前にいる環境を学内に整えたいと考えました。実際に2017年度からは、英語4技能に優れた学生が牽引して、学生が積極的に英語で発信する授業が実現しています。

「一般入試(英語4技能テスト利用型)」を、不安に思う受験生・受験生予備軍もいると思います。そんなみなさんに向けてメッセージをお願いします。

単に英語4技能で試験を実施し、すでに英語4技能に優れた学生だけを獲得したいわけではなく、4技能にわたって言語を使おうとするアウトプット志向型学生をお待ちしています。意欲があれば高い発信力を身につけられるプログラムを準備していますので、安心してどんどんチャレンジしてください。皆さんの挑戦をお待ちしております。

〜取材後記〜

世界の至るところで、また、あらゆる分野で社会を支えるグローバルリーダーの育成。英語4技能テストを利用する新方式は、その具体化の一歩となるものです。「2032年には在学生は全員留学」、「2032年までに外国語による授業の割合を50%に引き上げる」といった誰もが驚くVisionを、早稲田大学は、そして特に文化構想学部と文学部は本気で目指していることがインタビューを通してわかりました。当インタビューは2017年入試前に行ったものですが、発表された英語4技能テスト利用型入試の結果を見てみると、受験者数は事前の予想を遥かに上回っています。また、英語4技能テスト利用型入試を受験した人の多くが一般入試(3科目受験)を併願しており、その結果は驚くことに英語4技能テスト利用型入試受験者の方が英語以外の教科の点数も高かったとのこと。多様で優秀な学生を能動的に獲得する新たな仕組みとして、新しく導入したこの入試方式は「大成功」だったと言えるのではないでしょうか。

大胆かつ緻密に、早稲田大学は「世界」と戦うための歩みを着実に進めています。その姿勢は、多くの大学に影響を与えずにはいられないでしょう。

2017年度入試結果  募集人数 志願者数  受験者数  合格者数  実質倍率 
文化構想    一般  430  10,205  9,835  886  11.1
 英語4技能  70  543  528  293 1.8 
文   一般   390  8,270  7,720  850  9.1
 英語4技能  50  368  350  182 1.9 

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