TOEFL iBTは英検のように合格、不合格の判定はされません。その代わりTOEFL iBTのスコアはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4つのセクションごとにそれぞれ30点満点で評価されます。
今回はそのスコアシートの構成と、ヨーロッパ等で共通の基準として使われているCEFRとTOEFL iBTの点数の比較について説明します。
スコアシートの構成

※こちらの画像はイメージです。公式のシートとは異なります。
①では試験を申し込んだ時に記入した名前などの個人情報や、試験時に提出したIDについて書かれています。
②は試験場で撮った写真が表示されます。
③には試験の結果を元にETSが換算したスコアが下記の配点で表示されます。
セクション | 換算された点数 |
---|---|
リーディング | 0-30 |
リスニング | 0-30 |
スピーキング | 0-30 |
ライティング | 0-30 |
合計点 | 0-120 |
④はセクション別の取得スコアに対するレベルが書かれています。 セクション別のレベルに関しては、後で詳細に解説します。
⑤には受験者の強みや弱点の分析、レベルごとの解説などが書かれています。
⑥はスコアについての配点などの情報が表示されています。
※1つ以上のセクションの回答が抜けていた場合は合計点は表示されません。
⑦では大学などの教育機関にTOEFL iBTのスコアを送るための情報が書かれています。
セクション別レベルの表示
リーディングのレベル判定
このセクションでは、3-5つの学術的な文章の抜粋を読んで回答する形式の 設問が36-56 問出題されます。
問題は1-4点でコンピューターが採点し、0-30点の範囲で換算されます。
リーディング | |
---|---|
レベル | 換算された点数 |
High | 22-30 |
Intermediate | 15-21 |
Low | 0-14 |
リスニングのレベル判定
このセクションでは、講義、授業中の討論、会話を聴いて質問に答える形式の設問が 34-51 問出題されます。
これらのスコアをコンピューターが0-30の範囲で採点します。
リスニング | |
---|---|
レベル | 換算された点数 |
High | 22-30 |
Intermediate | 14-21 |
Low | 0-13 |
スピーキングのレベル判定
スピーキングスキルは以下の3つに分かれ、それぞれの取得スコアに対するレベルが書かれています。
1. よく知っているトピックについて話す
2. キャンパスでのシチュエーションについて話す
3. アカデミックなコースの内容について話す
ETS 認定の採点者が、解答を評点し、受験者がトピックを展開して、言いたいことをどれほどうまく英語で伝達しているかを判定します。
スピーキング | |
---|---|
レベル | 換算された点数 |
Good | 26-30 |
Fair | 18-25 |
Limited | 10-17 |
Weak | 0-9 |
ライティングのレベル判定
ライティンスキルは以下の2つに分かれて評価されます。
1. リーディングとリスニングにもとづいてのライティング
2. 知識と経験にもとづいてのライティング
この2 つの課題が 0-5 で評点され、その合計が 0-30 のスコアに変換されます。
ライティングセクションは、自動採点技術であるeRater® とETSで訓練を受けた人間による採点を併用します。
内容や意味は人間が判断し、言語的な特徴は自動採点することで、一貫した質の高い採点が保証されます。
Writing セクションは、次の点から採点されます。
- ライティング課題の展開、構成、文法、語彙、正確度、完成度を総合的に評価
- エッセイごとに、展開、構成、文法、語彙など文章の全体的な質を評点
ライティング | |
---|---|
レベル | 換算された点数 |
Good | 24-30 |
Fair | 17-23 |
Limited | 1-16 |
Score of Zero | 0 |
TOEFL iBTとCEFRの点数の比較
CEFRとは、Common European Framework of Reference for Languages (ヨーロッパ言語共通参照枠) の略称です。
CEFR は外国語の熟達度を A1、A2 、B1、B2、C1、C2 の 6 段階に分けて説明しており、A1が一番低く、C2が最も高いレベルです。
CEFR の等級は、その言語を使って「具体的に何ができるか」という形で言語力を表す「can-do descriptor」を使用し、レベルごとに見やすく示しています。
現在CEFRは国境を越えて、異なる試験を相互に比較することが可能な国際標準規格として欧米で幅広く導入されつつあります。
TOEFL iBTの場合、C2レベルとA2,A1レベルは判定不能となっています。
CEFR | TOEFL iBT |
---|---|
C2 | |
C1 | 95-120 |
B2 | 72-94 |
B1 | 42-71 |
A2 | |
A1 |
C2レベルは、あらゆる話題を理解して細かい意味の違いも表現できる、とされているのでアカデミックな内容が中心のTOEFL iBTでは測定が難しいのかもしれません。
A1レベルは日常の簡単な表現を理解して基本的なやり取りができる、A2は日常の基本表現を理解して、簡単なやり取りができることを示しています。
TOEFL iBTはB1レベルの身近な話題を理解し、意思と理由を簡単に表現出来る、ということを示すレベルから測定できます。
これはTOEFL iBTのスピーキングが経験に元づいた意見を述べる、という問題から始まり、日常的な会話を測定する問題がないからだと思われます。
※以上の比較は、TOEFL公式サイトをもとにご紹介しています。
まとめ
TOEFL iBTのスコアは1問○点というようには採点されず、総合的な評価が点数として表わされています。
また、TOEFL iBTのスコアはCEFRでB1からC1までのレベルに相当します。
(参考:TOEFL公式HP)
TOEFL iBTの対策に関する記事
- TOEFL iBTスコアを利用して入学出来る米国大学10選
- TOEFL iBTスピーキングセクションは自分で対策できる! 普段から取り入れたい3つの勉強法
- TOEFL iBTスピーキングセクションは英会話ではない! 試験で使える3つのコツ
- TOEFL iBTライティングのコツは考えない!? 周りに差をつける方法4選
- TOEFL iBT本番で試してほしいリーディング対策の3つのテクニック
- TOEICとは違う!? TOEFL iBTリーディングの特徴と対策方法
ベストティーチャーではTOEFL iBTの対策コースを提供しているので、一度チェックしてみてください。
[…] iBTスコア解説参照:TOEFL iBT スコアシート解説 […]