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教育者インタビュー

様々な手法で生徒の学びを促し、英語で発信する力を高める同志社中学校を取材

2015.06.12

創始者である新島襄の教育理念を受け継ぎ、長年に渡り国際人の育成を図ってきた同志社中学校。同校で30年近く英語教育に携わり、また図書・情報教育部主任として生徒一人一台のiPad miniを導入するなどのICT活用も主導されている反田任先生に、独自の英語教育の内容について伺いました。

柔軟な教材・テーマで、生活に根ざした英語を学ぶ

同志社中学校 反田任先生

同志社中学の英語の授業では、副読本や先生作のオリジナル教材など、教科書の枠にとらわれない豊富な教材やテーマを取り入れています。

「検定教科書はもちろん使っていますが、その中のトピックで環境問題が出てきたら副教材としてこんな本(ピアソン社 Penguin Kids Readers シリーズの『Our Changing Planet』)を読ませたりします。検定教科書の内容だけだと表面的なものが多いので、掘り下げて自分たちの生活と結びつけていくためにいろいろな教材を使っているんです。自分たちの生活に根ざした英語に触れることが大事だと考えています」(反田先生)

また、最近ではネイティブスピーカーによる授業は1クラス18名の「ハーフサイズ」クラスで実施したり、2年生では「My Dream」というテーマで自分の夢を英語でプレゼンしたり、3年生ではキング牧師のスピーチ”I Have a Dream.”の暗唱をするなど、より「発話」を重視した活動を行っているそうです。

試験では測れない能力への気づきが得られたSkype英会話

昨年12月には英語特別講座として、中学生11名と保護者5名がSkypeを使い、ベストティチャーの外国人講師とのオンライン英会話に取り組みました。終了後のアンケートからも参加者の満足度の高さがうかがえましたが、反田先生の元には、「帰宅した子どもが『とても楽しかった』と言っていた」と参加した保護者からも喜びの声が届いたそうです。

また今年2月には当時の1年生全員がSkypeを用いて6か国の先生に英語でインタビューし、「出身国を当てる」というゲームの要素とアクティブ・ラーニングの要素を取り入れた授業に取り組みました。3人ひと組で20分近く「英語漬け」になる環境は、普段の英語授業ではなかなか見られません。

反田先生によれば、Skype英会話や授業の経験は、普段の英語の試験では測れない能力に生徒自身が気づくきっかけになったのではないか、ということです。

「文法や単語を覚えたりということに苦手意識を持っているような生徒でもSkype英会話ではコミュニケーション力があったりして、普段と違う能力が出てくるんですね、逆に英語の成績は良くても発話するための練習をしたらもっと会話力が付くんじゃないかという生徒もいたりして、生徒はお互いの様子を見て勉強になったと思います」

ICTの活用で、照れずにしゃべれるようになる効果も

2014年の新入生から一人一台のiPad miniを導入した同校では、授業だけでなく生徒の宿題や自宅での自習にもデジタル教材が活用されています。

例えば単語テストの予習教材を、以前は紙で配布していましたが、学習ポータルから自由にダウンロードできる現在の方が良く活用され、テストの合格率も上がっているそうです。「一方的に配布されるよりも自らダウンロードして学習する方がモチベーションがあがるためではないか」と反田先生は考えています。

また、ICTの良さをフル活用している例として、音読の宿題があります。授業支援アプリ「ロイロノート・スクール」で配布されたテキストを生徒が音読し、同アプリ上で録音して提出するというものです。この宿題のポイントは、録音時間の制限にあります。先生が宿題を出す際に、例えば「30秒」など、ある程度滑らかに読めないと全文が収まらない長さの録音時間を設定しておきます。そうすると生徒は、この制限時間内で全文を録音したものを提出するために、お手本の音声を聞いて何度も練習をするということが自然に行われるようになるのです。反田先生は、「練習するというプロセスが大事」と考え、このようなしかけで無意識のうちに生徒の発話の機会を増やしているのです。

中学生は学年が上がるにつれ、人前で大きな声で英語を発音することを恥ずかしがるようになるということがよくありますが、同志社中学校では、このようなトレーニングをしていくことで、2年生、3年生になっても照れずに英語を話すようになっているといいます。

音声の添削結果

提出された音声に対し、先生からの評価やアドバイスが返却される。

様々な方法を取り入れて飽きない学習を

教科書の内容にとどまらない指導をされている先生の負担はかなり大きいのではないか?と尋ねたところ、先生の指導の量は減らし、生徒同士が教えあうような新しい取り組みも紹介いただきました。

「基本的な文法事項はこちらから教えますが、問題集の解き方は生徒同士で説明するというやり方です。グループでホワイトボードに解説を書いたものを写真に撮影し、前に映しだして発表します。教えることで学習内容が定着しますし、英語が苦手な生徒も教師が説明するより必死に聞いていますよ」

生徒同士で問題の解説を考えて発表している様子

ポイントは、同じ手法を繰り返すのではなく、様々な方法を取り入れること。その方がマンネリ化を避けられるし、生徒もいろいろな学習法を身につけることができて良いというのが、反田先生の考えだそうです。

発信型の英語の基礎としてのライティングを重視

現在反田先生が担当している2年生では、「5 Sentence Project」という取り組みをおこなっているそう。これは、与えられたテーマに対して、最初と最後のセンテンスは自分の意見、あいだの3つのセンテンスはなぜそう思うのかの理由、という決まったフォーマットで自分の意見を説明する文を作成するという学習法です。このようなトレーニングは文章構築力が身につくだけでなく、自分の言いたいことを表現するのでより記憶に残りやすいという効果も期待できます。

「教材として与えられた文章だとそのときは覚えても、あとには残りにくいものです。自分の意見や考えを書くために、わからなければ辞書を引きながらたどたどしい文章でも作っていけば、自分で調べた単語は記憶に残りますよね」

これからも、「自分の意見や考えを相手に伝える発信型の英語力をしっかりと身につけられるような授業をしていきたい」という反田先生。そのためには4技能をバランスよく身につける必要があり、その基礎としてライティングを重視しているそうです。

なお、生徒が自らの英語力を客観的に測る方法のひとつとして英検があり、同校の生徒の多くが受験しています。今後はよりグローバルな視点で英語力を測れる試験としてTOEFL Juniorのの受験を勧めることも考えているそうです。

同志社中学校英語科のテーマ”Think Act and Learn”

同志社中学校英語科のテーマ”Think Act and Learn in English”

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