世界で活躍するIELTS Expertドン・オリバー氏の英語学習アドバイス

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4skillsを運営する「オンライン英会話ベストティーチャー」のバイリンガルスタッフが、IELTSの専門家のドン・オリバー先生にインタビューいたしました!ドン先生は、4skillsでも度々告知してきたIDP主催のWebinarにも出演しており、世界中でIELTSの指導や講演会をしています。

2回に分けてお送りするインタビュー記事の前半となる本記事では、ドン先生がIELTSに関わってきたキャリア、日本の英語学習者へのアドバイスについて伺いました。英語学習全般について、IELTSを受けたことがない人でも楽しめる内容になっております。

なお、本記事は英語で行ったインタビューから内容を抜粋して日本語に訳してあります。

ドン先生について

ケン

ドン先生こんにちは!今日はよろしくお願いします。

まずは簡単に自己紹介をお願いします。

ドン先生

こんにちは、IELTSを運営する会社「IDP Education」でIELTS Expertとして働いているドン・オリバーです。

世界中でIELTS対策として英語を教えたり、講演会を行なっていて、今回もIELTS関係の仕事で来日したんだ。

普段はオーストラリアのメルボルンに住んでるよ。

ケン

IELTS Expertとは、どんなお仕事なんですか?

ドン先生

IELTS Expertがどんな仕事かって?それは難しい質問だ!

守秘義務のある内容もあるからすべては答えられないけど、IELTS対策の作成に携わったり、IELTSの講演をしたり、エキスパートとして広範囲の仕事を任されているんだ。

ケン

どうしてIELTS Expertとしてキャリアを築こうと決めたのですか?

ドン先生

最初から教育の仕事に就こうとは思ってなかったんだ。
オーストラリアの高校で教えた経験があったけど、結構難しくて。

だから当時は画家になろうって決めてたんだ。けど実際、作品を展示したりしてもお金にならなかった。

そのあと子供が生まれて、ちゃんと収入を得るための仕事が必要になったから、教育の道に行くことを決心したんだ。1990年、今から30年近く前にIELTSの面接官になるための研修を受けて面接官になった。

その後、ケンブリッジ大学英語検定機構とのIELTS対策の仕事を経て、10年前にIDPで働き始めたことをきっかけに、IELTS分野で本格的にキャリアを築くことになったんだ。IDPはブリティッシュ・カウンシルやケンブリッジ大学英語検定機構と一緒にIELTSを共同運営しているよ。

IELTSを広めるために色々な国に行けるチャンスがあるから楽しいし、日本にも5回来ることができた。今はIELTS Expertという仕事に就いて満足しているよ。

ケン

最初から教育に興味があって、大学卒業後すぐにIELTSの仕事に就かれたのかと思ってました!

ドン先生

全然ちがうよ(笑)

ケン

ドン先生は音楽もお好きだと聞いていました。色々なことに興味があったのですね。

ドン先生

そのとおり!音楽は大好き!

オーストラリアで英語を教える仕事をしている人は、英語以外のことに興味がある人が多いんだよ(笑)

英語教育業界では俳優、作家、アーティスト、いろんな人に会える。日本もそうなのかな。

英語を教える仕事に専念していない、ということではなくて、広い視野をもっていたほうがいい先生になれるんだ。

ケン

私も音楽が好きで楽器を弾くんです。

ドン先生

へぇ!どんな楽器?

ケン

レコードを聴いたり、シンセサイザーで音楽を作ったりします。

ドン先生

今どきだね!私の息子もメルボルンでバンドをしていて、キーボードとシンセサイザーで何だかよくわからないことをやってるよ。

私はギターやバンジョーしか弾かないけど。

ケン

デジタル世代ですからね。

ドン先生はIELTSの歌を作っていると伺ったのですが、曲は出来上がりましたか?

ドン先生

誰だ教えたのは!?(笑)
いや~発表するようなもんじゃないよ。まだ歌詞も少ししかできてなくて。

ケン

IELTS公式ソングになるんですか?

ドン先生

それはないよ(笑)


楽しそうにお話してくださったDon先生
ケン

教育そのものだけでなく、さまざまなものに興味を持つことが、良い先生になることに繋がるんですね。

教育はゴールではなくアプローチですからね。

ドン先生

そう!「英語を学ぶ」授業より「英語で何かを学ぶ」授業の方が効果があることが研究でも裏付けられているんだ。

ケン

私は筋トレもよくやるんですけど、科学に基づいた筋トレ法の英語の記事を読むと、徐々に英語力も上がるんです。

英語だけに興味をもつのではなく、他のことにも興味があれば、英語を早く吸収する助けになると思います。

ドン先生

まったくその通り!

言語を習うことだけに情熱を注ぐのではなく、英語を習うことと好きなことを混ぜ合わせて情熱を注ぐことが、英語力アップへの近道だよ。

英語学習の手段について

ケン

第二外国語を勉強する際には、どんな手段がオススメですか?

ドン先生

第二外国語の習得に関しては、君のほうがExpertだろう。私の場合はフランス語をちゃんと喋れないから(笑)

私の経験から言って、1番大事なのは習慣化すること。

何かをやるときは1日30分ずつやれば、そこまで苦労せずとも1週間後には数時間分やったことになる。自分の子供にもそう伝えているんだ。

ケン

なるほど。

ドン先生

私が画家だったとき、1日少なくとも4時間は絵を描いていた。かなりの労力を要したけど、そうしないと上手くはなれない。

言語を習うときも同じ。毎日続けていない人は、もしかしたら真剣に取り組んでいないのかもしれないね。

今は言語を習いやすい時代になった。私が学生だったころはインターネットがなかったし、Youtubeみたいな動画配信サービスもなかったから、海外の映画を観ることは難しかった。

けど今は自宅で海外の動画を視聴できる。字幕で映画を観るのでも、ポッドキャストを聴くのでもいいから、毎日30分続けることを勧めるよ。

あとは、新しい単語を覚えたらノートに書いておくこと。そして記憶に定着させるために、24時間以内にその単語を使ってみること。せっかく新しい言葉を習っても使わなければ忘れてしまうからね。

ケン

英語の試験のための勉強だと、記憶には残りませんからね。

ドン先生

好きこそ物の上手なれ。

何事も、できるようになってくると楽しくなるでしょ?

ケン

確かに!

ドン先生

画家時代、最初のころは何もアイデアが浮かばなくて、部屋でまっさらなキャンバスの前に1時間座っていたこともあった。

それでもキャンパスの前に座ることを自分に課していると、徐々に浮かび上がってくるんだ。そのうち、部屋に入ったら迷うことなく描き始められるようになったよ。

これは全てのことに言えるけど、頑張った分だけできるようになるし、できるようになった分だけ楽しくなるんだ

ケン

習う側のモチベーションが重要ですね。教える側がいくら言っても、やる気が起きないと続きませんから。

ドン先生

そこは先生側の技量が試されるね。でも同時に、先生に頼るだけじゃダメだよ。

ケン

おっしゃる通り!

ドン先生

今はもう大学生だけど、うちの子供たちもたまに「先生がほんとにヒドいの!」って家で言ってたんだ。

だから私は「大丈夫!生徒は君たちだから、君たち次第でなんとでもなる!」って(笑)


日本の英語学習者へのアドバイス

ケン

中東や東南アジアでIELTS対策コースを指導されてきて、日本の英語学習との違いはありましたか?

ドン先生

日本の学生と関わったことはあるけど、日本で英語を教えたことはないんだ。

中東ではオマーンにいたんだ。近年教育分野が発展したばかりの国で、長い間大学もなく、アカデミックな文化が存在していなかったから、まずは生徒の知的好奇心を伸ばすことを推進したよ。

男性生徒と女性生徒の態度も大きく違っていた。女性は生活が制限されていたから、友達と遊び歩かず家で熱心に勉強する優等生だったよ。

ベトナムのハノイにもいたことがある。とても勤勉な生徒で学習意欲も高いんだけど、ベトナム語は英語とだいぶ違うから、発音で苦戦したよ。日本でもそうかな。LとRとか、単語の終わりにアクセントをつけがちとか。

でもそういった問題は、真剣に向き合えば克服できるんだ。

日本人に英語を教えている君なら、どれだけの努力が必要かわかるんじゃない?ケンはきれいな英語をしゃべるし。

ケン

たとえば子どもは、英語自体を勉強しようとするよりは、気づかないうちに英語を吸収する感じだと思うんです。

英語そのものを意識しすぎると言語習得がデータ処理みたいになって、習う目的がずれちゃいます。

ドン先生

君は英語圏に住んでたから有利だよね?毎日毎分英語漬けを強いられたわけだ。

ケン

そうですね!

インタビューというよりは対談のような、和やかな雰囲気でした。
ケン

生徒をレベル別で見たとき、英語を習いたての人はどのような環境や形式で勉強すればいいと思いますか?

ドン先生

まず言えることは、生徒にはさまざまなタイプがいる。

視覚的に習うのが得意な人、耳で聞いて習うのが得意な人、実際にやってみて習うのが得意な人….方法は1つだけじゃないんだ。自分がどんなタイプか自己分析することが大事だ。

もちろん、先生も生徒のタイプを知る必要がある。生徒一人ひとりにあった課題や活動に繋がるからね。

ケン

そうですね。

ドン先生

初心者のいいところは、成長が早いこと。1つの単語しか知らない人がもう1つ単語を覚えれば、知っている言葉を100%増やしたことになるし、単語が増えるたび自信もつく。

ある程度できるようになってくると、新しい単語を1つ覚えたところで大きな変化はなくなるからね。

初心者は野心的になりすぎないほうがいい。いきなり英字新聞を読んだり英語のラジオを聴けるようにはならないから。もっと簡単なものから始めるべきだ。

最初は機械的に単語帳を作って、覚えたらまた単語を足していくしかない。自信がついたら、新聞の一部や映画を観てみるといいよ。

ケン

初級レベルの人に難しすぎるものを与えないほうがよいのはわかります。

私も英語を教えたことがあるんですが、生徒のレベルに対して難しすぎるものを読ませても、あまり英語を吸収できないし、自信も喪失するし、負のスパイラルでした。

ある程度英語が理解できる中級者に対してはどうでしょう?

ドン先生

中級者は勇気を出せるかどうかがポイントになる。外国語を使うことは、すごいことなんだよ。とくに英語のネイティブスピーカーにとって、日本で外国語を話せる人のことは尊敬に値する。

オーストラリアでは毎年20万人近い移民が来るから、つたない英語を使う人に慣れているし、思いやりをもって接している。日本にいる英語のネイティブスピーカーも同じで、英語を使おうと頑張る人を心から応援しているんだよ。

だから勇気を持って英語を使ってみて!ネイティブスピーカーと話す機会がなければ、友達と英語でしゃべる時間を設けたり工夫するといいよ。

君はどう思う?

ケン

そうですね….個人的には、無理に英語を話させるのはよくないと思います。

私が先生だったら、まずはテキストで英語を吸収できるような環境を作って、生徒がしゃべりたくなったらしゃべってもらいます。

生徒に主導権を握ってもらって、自分はあれこれ指示を出さないようにしますね。

ドン先生

自信をつけさせるのが大事ということだね。

ケン

日本は自信がつきにくい文化な気がするんです。

少しの文法ミスに対しても、重箱の隅をつついてからかう人も日本にはいます。英語に対しても、日本語に対しても。

英語を話す国ではそこまで露骨ではないと思うんですけど。

ドン先生

日本語の文法については詳しくないけど、英語の文法には柔軟性があるんだ。地域によって文法が違って、その違いが受け入れられているからね。

あと基本的に、コミュニケーションを取ることに重きを置いているから、ほとんどの人は文法を気にしないのかな。

先生という立場からすれば、私は文法に厳しいけどね。でも実際文法を間違えている人に伝えるのは失礼だし。

ケン

とくに会話中はそうですよね。

ドン先生

そうそう。母語が英語でも、ちゃんとした文法を使えるとは限らない。

オーストラリアのテレビのレポーターも、たまに間違った英語を使っていて嫌なんだよ(笑)!

でも面と向かっては絶対言わない。影で言う(笑)

ケン

えーそんなー(笑)


レポーターの間違った英語に苦言!?
ケン

上級者に向けたアドバイスはありますか?英語圏に1~3年住んだことがあって、自然な英語をしゃべれるけど、アカデミックな論文は書けないような人です。

ドン先生

そこまで来たら、あとは英語をどのレベルまで極めたいかによるよね。

もしかしたら、もう充分なのかもしれないし、もっとアカデミックなことをするためにさらに上を目指さなければいけないのかもしれない。

語学学習には終わりがないんだ。

私は65歳でまだ新しい言葉を習っている。もう充分知ってると思うかもしれないけど、常に新しい言葉に出会うんだ。

特に英語は、毎年たくさんの新しい言葉が生まれて、流行り廃りを繰り返すんだ。だから学び続けないとね。

ケン

好奇心が大事だということですか?

ドン先生

そう、そしてさっきも話したけど、できるようになった分だけ知識が増えて、知識が増えたらもっと知りたいと思えるんだ。

みんながそう感じるとは限らないけど、上級者レベルで、学習意欲がある人は継続するといいと思うよ。

ケン

ご回答いただきありがとうございます!

後半へつづく….

まとめ

英語学習法について以下のようなアドバイスをいただきました。

初級者:高すぎる目標を立てず、まずは習慣化すること。字幕で映画を観るのでも、ポッドキャストを聴くのでもいいから、毎日30分続けるとGOOD。覚えた英単語はノートに書いてこまめに使う。

中級者:勇気を出して英語を使うこと。ネイティブスピーカーと話す機会がなければ、友達と英語でしゃべる時間を設けたり工夫する。

上級者:英語で何を達成したいかを考えて、目標を決めること。言語学習に終わりはない!新しい言葉は常に出てくる。

インタビューでは終始笑いが飛び交い、ドン先生のフレンドリーな人柄が伺えました。世界で活躍するIELTS Expertの前職が画家だったなんて驚きですね。「頑張った分だけできるようになるし、できるようになった分だけ楽しくなる」長年、英語学習の指導をしてきたドン先生だからこそ重みがありましたね。

インタビュー後半はIELTSの歴史やテスト作成のウラ側についてお送りします。詳しくは以下をクリック!▼

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IDP Education(本社:オーストラリア・メルボルン)は50年にわたり、オーストラリアをはじめとする英語圏に進学を希望する留学生の支援をしている企業です。主な事業内容はIELTSの共同所有者としてIELTSの運営・実施、海外留学のサポート、語学学校の運営です。日本でも、東京、大阪、福岡で「IDP-IELTS公式テストセンター」にて、多くの方にIELTSの受験機会を提供しています。

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