一般入試で英語外部試験の利用が急増中、その全貌を解明!

旺文社の教育センターが2016年5月英語外部試験利用状況調査を公開しました。今回はその調査をもとに一般入試で英語外部試験が活用されている現状を明らかにします。試験利用入試についてはみなさんご存知でしょうか?

英語外部試験利用入試とは、英検®️、TEAP、IELTSなど英語の4技能(聞く・話す・読む・書く)を測る外部英語試験のスコアを大学入試に活用するというもので、大学によって利用方法は様々ですが、英語試験に点数が加算されたり、英語入試自体が免除になる注目度の高い試験です。

まだ英語外部試験を活用した入試は広まり始めたばかりですが、文部科学省では2020年に向けて学校教育と大学入試の両面から英語の4技能化を進めており、センター試験の英語試験においても英語外部試験を利用するのではないかとも予想されています。そのため、多くの大学が文部科学省の方針決定に先駆けて、英語4技能試験利用入試の導入を進めています。いち早く英語外部試験利用入試についての情報をキャッチして、第一志望への合格を目指しましょう!

英語外部試験の利用状況

2016年度一般入試に英語外部試験利用入試を導入した大学は、は、国公私立大合計で 50 大学、全 746 大学の 6.7%。設置者別では国公立大 9 大学 5.4%、私立大 41 大学 7.1%となっています。推薦・AO入試では、271大学が英語外部試験を利用しており、比較すると一般入試での利用はまだ少数となっています。

では、英語外部試験利用入試に一体どのような英語外部試験が利用されているでしょうか。以下のグラフをご覧ください。

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このグラフを見ると、英検®️が最も利用されています。また、TEAPは2014年から始まった比較的新しい試験にもかかわらず、46.5%と採用率が高くなっています。IELTSやTEAPは各試験での厳しい本人確認、公平な受験環境の提供など、施設運営全体が評価されていることが大きな要因であると旺文社は分析しています。どの試験を受ければ良いかを考える際には、まず受験予定の大学の募集要項をチェックしてみると良いですね。

多くの大学で「得点換算・試験免除」が適用されています。

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こちらは、英語外部試験利用入試を導入している大学がどのように活用しているかを示したグラフです。国公立・私立に限らず多くの大学で「得点換算・試験免除」での活用がされており、基準スコアを満たすことで得られるメリットは非常に大きいといえるでしょう。

【試験免除の例】

明治大学(経営学部)

出願時に以下のスコアを満たすことで、英語試験が免除される。

英検®️(CSE2.0) 2級検定試験:2200
TEAP:230
TOEFL iBT:57
IELTS:4.5
TOEIC & TOEIC S&W:980

【参考】【2017年4月入学入試】明治大学経営学部、TEAP等英語4技能試験活用方式を実施
【参考】明治大学で経営学部だけがなぜ英語4技能試験を活用?山下佳江教授に聞く

「一発勝負」を変える英語外部試験利用入試

英語外部試験利用入試は、受験生にも大学にとってもメリットのある試験であると言われています。
例えば、受験生のメリットとしては早い段階で基準スコアをクリアすることで、他教科に専念することが可能であるということがまず挙げられます。また、今までの入試だと当日の「一発勝負」によることで合否が決定されていましたが、英語外部試験は複数回受験することが可能です。受験料が高いことが懸念されていますが、スコア取得に何度かチャレンジする機会があるということはそれに引き換えても非常に魅力的な仕組みであると考えられます。一方大学は、英語外部試験利用入試を利用することで受験生の英語力(4技能:聞く・話す・読む・書く)を正確に把握し、学力のミスマッチを防ぐことが可能です。そのため実力を備えた学生を安定して確保するために有効的な入試方式だと言われています。

ぜひ英語4技能を測る試験にチャレンジしてみましょう!

2020年の教育指導要領の改訂、高大接続に向けて今後はさらに多くの大学が英語外部試験を利用すると予想されます。また、英語外部試験は複数回受験が可能であるといったメリット以外にも、受験を終えて以降留学にチャレンジするにあたっても有効な試験です。グローバル化が叫ばれる現代において、「英語を話す・読む・聞く・書く」といったスキルは必要不可欠です。ぜひ英語4技能試験を受験して、第一志望への合格も、世界に活躍する力も獲得しましょう!

出典:「2016年度入試 英語外部試験利用状況」旺文社

英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

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