日本のグローバル化を牽引する東洋大学、加藤入試部長に訊く今後の展開とは。

全国の私立大学で志願者数7位を誇る東洋大学。2014年には、全国から申請のあった104校中37校(内、私立大学は14校)のみが選定された「スーパーグローバル大学創成支援(タイプB)」に採択され、「哲学教育」「国際化」「キャリア教育」をキーワードに地球規模の視点で自らものごとを考え、他者と協働できる「グローバル人材」を育成している。

今回は、東洋大学理事・入試部長の加藤建二様にお話しを伺った。スーパーグローバル大学への採択や新学部・学科の設立など、全学を挙げて国際化を推進する東洋大学には、あなたのやりたいことに全力でチャレンジできる環境がきっとあるはずだ。

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東洋大学
理事

 

 

入試部長
加藤 建二 様 

− 英語4技能試験を入試に活用された経緯を教えてください。

2012年に東洋大学は創立125周年を迎え、「国際化」、「キャリア教育」そして「哲学教育」の3つを柱に「グローバル人材」を育成することを目標に掲げました。今後は留学生や海外で教育を受けた学生を積極的に受け入れたり、海外留学や海外でのボランティア活動など、海外派遣をさらに強化していきます。そのためには、英語での授業を増やすなど、学生の英語4技能を向上させなければなりません。こうした考えから、入試の段階で学生の英語4技能を測ることのできる外部試験を活用した「英語外部試験利用入試」を全学部規模で実施することにしました。

− 一部の学部や学科での利用が多い中、非常にチャレンジングな選択ですね。

英語4技能試験を利用した入試は、今後スタンダードになっていくと考えています。そのような流れの中で、「東洋大学」という大学がこのような試験を取り入れることに意味があると思っています。東洋大学は受験生が8万人超と規模が大きく、受験生からの注目度も高い大学です。そんな本学が英語4技能外部試験を活用した入試制度を全学規模で行うことは、他大学にとっても影響力が強いと思われます。

大学入試は、高校での授業をしっかり受けていれば結果を出すことができるものでなければなりません。本学が外部試験を活用することで、その動きが他大学へも広まり、多くの高校生が必要性を感じて英語4技能試験を受験するようになれば、高校での授業改善も進み、日本の英語教育の底上げにつながるのではないかと考えています。

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− 2014年にスーパーグローバル大学(タイプB)に採択されましたが、どのような活動を行っているのでしょうか?

東洋大学に入学した学生を積極的に海外留学に送り出し、そして海外からの優秀な留学生を数多く受け入れることはもちろん、「国際編入制度」という新しい仕組み作りに取り組んでいます。ヨーロッパには「ERASMUS*」という学生交流の枠組みがあるのですが、そのアジア版を目指しています。日本では通常、入学してそのまま同じ大学で4年間を過ごし、卒業します。たとえ留学をしたとしても、日本の大学に戻ってきてから卒業する学生がほとんどです。

東洋大学が考える新しい制度では「卒業するのはどこでもいい」という考えです。東洋大学に入学後、複数の海外の大学に在籍し、海外の大学で卒業することが可能になるのです。学生の流動性を高めるような柔軟な制度を作りたいと思っています。

 *European Region Action Scheme for the Mobility of University Studentの頭文字を取ったもの。1987年に設立され、EUにおける学生の流動化の促進を目指す。

− 現在の「日本で入学して、卒業して、就職する」という流れが大きく変わるきっかけになりそうですね。

現在のスタイルは何十年も変化していません。入学して卒業して就職する、そのようなひとつだけの流れにこだわらなくても良いのではないでしょうか。今世の中にある仕事の半分は、将来なくなると言われています。そのような中では語学力が必須になってきますし、コミュニケーション能力や、自分でものを考え形にする力がなければ生き残っていけません。また、大学がそういう人材を育てていかなければ日本のためにならないと思っています。

− 2017年から新しく3学部5学科が創設されるとのことですが、どのような学部・学科なのでしょうか?

情報連携学部・国際学部・国際観光学部の3学部と、文学部に国際コミュニケーション学科を新たに創設します。中でも特徴的なのは、国際学部のグローバル・イノベーション学科です。この学科では授業を原則として英語のみで行い、1年間の海外留学を必修としています。1学年100名中30名が留学生で、留学生と日本人学生が共同で暮らす寮も準備する予定となっています。日本にいながらにして、海外留学と変わらない生活ができるような仕組み作りを行います。

また、授業についていくことが難しいという学生もいるかもしれませんが、それをしっかりフォローする体制も作っています。

− 現在の高大接続システム改革の動きについては、どう感じていますか?

基本的な考えには賛成です。しかし、2020年以降どうなるかまだ明確ではないので、具体的には言えませんが、2020年に中心となっていくであろう試験はすでに導入し始めています。

たとえば、2017年度入試からAO型推薦における「Web体験授業型入試」を導入しています。大学のホームページに専任教員の授業を現在170本ほど公開しているのですが、受験生はその動画を視聴し、その中で出された課題に取り組み、その成果をプレゼンテーションします。学力のみならず、「思考力・判断力・表現力」なども含めた総合的な能力を測る試験となっています。

− 新学部の創設やWeb上での入試など、非常に先進的な取り組みが多いですね。このように大学としてチャレンジできるのはなぜでしょうか?

実は、私立大学において初めて女子の入学を許可したのは東洋大学です。今年で100年目になります。また、今でいう通信教育も創立当初から始めています。最近では、大学案内をWeb上でのみ公開する日本で唯一の大学となりました。「新しいことにチャレンジする」という文化が根付いているかもしれませんね。

− 最後に、学生に向けてメッセージをお願いいたします。

チャレンジ精神にあふれた学生さんに入学していただきたいと考えています。東洋大学は英語力が身に付くことはもちろん、新しいことにチャレンジできる環境が充実している大学です。是非いろいろなことに前向きな学生さんをお待ちしております。

− 編集後記

「東洋大学のこと」だけではなく、日本全体のグローバル化を考えた取り組みを行う東洋大学。グローバル化は授業や留学制度にとどまらず、入試制度や大学全体の仕組みにも及んでいました。柔軟な教育制度は、学生の「やりたい」を後押しし、いつでもチャレンジできる環境が東洋大学にはあると強く感じました。

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