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連載第1話「わかっちゃいるけど、始められない」のはなぜ?

2017.07.26

ある日の夕方。ひとりの男子高校生がスマホを片手に歩いている。

その後ろから、外国人風の女の子が近づいてきたが、彼は気づかず、スマホを見ながらなにやら独り言を言っている。

 

たなしょう

「それなー、杉谷せんせーいちいちうるさいよな」「一回宿題忘れたくらいでよー」ブツブツ..

ベッティ

自分のLINEを実況中継?(笑)

たなしょう

びっくりした!

ベッティ

「なんだ」とは失礼ね

歩きスマホをしていた男子高校生は、田中 翔。友達からは「たなしょう」と呼ばれている。一方、翔に声をかけた白人の少女はベッティ。

たなしょう

今日はなんの用〜?

ベッティ

独りごとを言ってるwierdo(変人)を見て、周りがにやついてることを教えてあげようと思っただけよ

たなしょう

え、マジで?!

ベッティ

マジよ

珍しく真剣な顔してると思ったら、先生の悪口とはがっかりね

たなしょう

珍しくは余計だろ!

相変わらずキビシイなあ〜

たなしょうは高校1年生で、ベッティはインターナショナルスクールに通う、日本でいうと中学2年生。年齢は翔の方が上だが、いつもベッティに論破されてばかりのようだ。

たなしょう

宿題を忘れると、毎回いやみ言ってくる先生がいてさ

毎日忙しくて宿題なんてやってる暇ねーよなって話してたんだよ

ベッティ

宿題くらいやりなさいよ

そんなにやることがたくさんあるの?

たなしょう

やることが多いってより、あれこれ考えてるうちに時間が経っちゃう、みたいな

ベッティ

結局何もやってないんじゃない(笑)

たなしょう

いや、やらなきゃいけないのわかってるんだけど、なかなか始められないんだ

ベッティ

翔、それはわかっていても始められないんじゃなくて、わかってないから始められないのよ

たなしょう

え?どゆこと?

学生のための、勉強へのモチベーションを上げるための連載企画「ベッティのお仕置き相談室」、第一回のテーマは「わかっちゃいるけど始められないのはなぜか」。その理由を、翔とベッティの会話を通じて探っていこう。

ベッティ

翔は、いままで何かを達成しようとして、うまくいったときとうまくいかなかったときで、何が違ってた?


たなしょう

そうだな、手芸部で作る作品はレベルが上がってるけど、硬式テニスの方は全然上達しない

 

翔は手芸部所属。趣味が刺繍だと女々しいと思われると思い、隠していた翔だが、作った作品を家庭科のおばちゃん先生に見られてしまい、手芸部へとスカウトされたのだった。
ベッティ

あら、部活を掛け持ちしてたのね

たなしょう

手芸部だけじゃ、モテなさそうじゃん?


ベッティ

まったく、そもそもの動機が不純なのよ

それはいいとして、手芸はうまくできて、テニスはうまくいかないのはなんで?

たなしょう

手芸は、今の自分の力量がわかってて、作りたい作品が明確だから、必要な練習が分かるけど、テニスは力量もやりたいこともわからないから、何していいかわかんなくて、やる気が出ないんだよ


ベッティ

翔、それよ

さっき言った「わかってないから始められない」って、そういうことなの!

ベッティ

翔がテニスでやる気が出ないのは、今の自分の力量と目標がわかってないからなのよ

このことは、地図上でスタート地点とゴール地点を決めて、ゴールへのルートを考える「経路問題」に置き換えられる。

ルートを決めて、目的地にたどり着くために重要なのは、スタート地点とゴール地点を知ることだ。

手芸ならば、自分のスタート地点(現在の力量)もゴール地点(作りたい作品)もはっきりとわかっているので、その間のルート(必要な技術)も自然に見えてくる。

ところが、スタート地点もゴール地点も不確かなテニスでは、方向も距離もわからないため、なかなかスタートできない。

たなしょう

テニスがなかなか上達しないのは、今の自分の力量や目標を考えてなかったからなのか!

ベッティ

そう、大事なのは「スタート地点」と「ゴール地点」を知ること

ポイント① 何かを始めるには、まずスタート地点とゴール地点を知ろう!

 

たなしょう

テニスで考えると、スタート地点は「補欠メンバー」で、ゴール地点は「レギュラーメンバーになる」だな

たなしょう

でも、「レギュラーメンバーになる」ためになにしたらいいんだろ?

スタート地点とゴール地点が決まったならば、ゴールに向かうための「ルート」を考える。

ゴールは、翔が言うように、それだけで聞いても具体的に何をしたらいいかわからないことが多い。そのため、ゴールへのルートを考える過程で、やることを具体的にする必要がある。

それには、ゴールにたどり着くのに必要な通過点を、小さなゴールにとして設定することだ。

たなしょう

「小さなゴール」ってどゆこと?

ベッティ

ものわかりが悪いわね

例にあてはめて考えましょう!

ベッティ

翔は横浜アリーナに行くとき、どんなルートで行く?

たなしょう

ボクの家は吉祥寺、横浜アリーナの最寄りは新横浜だから、まず渋谷に行って、そこから東横線で菊名、そっから乗り換えて新横浜かな

ベッティ

それよ。目的地に行くために、渋谷、菊名、新横浜っていう小さなゴールを作るでしょ?

たなしょう

そっか。横浜アリーナに行くっていう、大きなゴールを達成するために必要な通過点が小さなゴールってことか。

 

ベッティ

そう!テニスでいうと、「レギュラーメンバーになる」という目標だけでは抽象的で、具体的に何をしていいかわからない

ベッティ

だから、今の自分に分かる範囲でテニスの上達に必要な技術を考えて、小さなゴールとして設定するの。

そうすれば、やることが具体的(明確)になるし、達成感を得られる機会も増えるのよ!

ポイント② ゴールを具体化して、やるべきことを明確にしよう!

ポイント③ 小さなゴールを複数作って、一つ一つクリアしよう!

 

ベッティ

あと、初めから必要な技術がすべてわからなくても、最短ルートで行けなくてもいいのよ

練習を進めるうちに、自分で気づいたり、教えてもらったりして、徐々に分かればいいの

ゴール地点は行ったことのないところ。だから、初めから全ての必要な通過点はわからないし、最短ルートもわからない。

なので初めのうちは、”今の時点で分かる”通過点を設定し、そこへ向かおう。そして、目標に近づくにつれて手に入る新しい情報を参考に、徐々にゴールに近づけばいいのだ。

たなしょう

おー、そりゃ気が楽だ

 

ベッティ

大事なのは「なんとなくわかっているつもり」のことを意識して分析すること

そうすることで、やるべきことが明確になって、やる気も湧いてくるものよ

たなしょう

やろうと思っても始められないことが続いて自信を無くしてたけど、なんかできそうな気がしてきたよ!

たなしょう

てか、もうこんな時間?!

健人との待ち合わせ時間過ぎちゃってるよ!

ベッティ

あーあ。翔は本当におっちょこちょいね…

たなしょう

ボクのせいじゃない!ベッティが聞き上手なのがいけないんだ!

ベッティ

う、うるさいわね!人のせいにしないでよ!

たなしょう

(ベッティはなんで照れてるんだ?)

私たちはよく「わかっちゃいるけど、始められない」と言いますが、実は「わかっていないから、始められなかった」のです。

第1話のポイント

何かを始めるために必要なポイントは以下の通り。

ポイント① 何かを始めるには、まずスタート地点とゴール地点を知ろう!

ポイント② ゴールを具体化して、進むべき方向を明確にしよう!

ポイント③ 小さなゴールを複数作って、一つ一つクリアしよう!

何かを始めようするならば、「現在地(スタート・現状)」と「目的地(ゴール・目標)」をまず確認すること。ゴールまでの「道のり(ルート・必要な技術)」を考えるときは、今わかる範囲で必要な要素を洗い出し、それを小さなゴールとして達成していき、徐々に本当の目標に近づいていくことだ。

 

次回・第2話「できないのは、根性がないからか?」

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