TEAP試験対策をしている高校生の皆さん!ライティングの対策は順調に進んでいますか?
TEAPライティングは、要約、図表の読み取り、自分の意見の集約など、さまざまな力を試されます。書く分量が多く、内容もアカデミックなものが多いため、苦手意識を持っている方もいるのではないでしょうか?
でも、安心してください!TEAPライティング試験はポイントをおさえ、その対策法を知っておくと、必ず高得点に結びつけることができます。本記事では、Task A・要約問題の解答のルールと、2つの対策法をご紹介します。
*試験概要は2018年6月時点のものです。
目次
TEAPライティング試験概要
試験概要
TEAPライティング試験は、4技能のうちリーディング、リスニングに続いて3つ目に行われる試験です。(最後はスピーキングです。)問題冊子にTask AとTask Bの2つの問題が印刷されていて、空いているページやスペースにメモを書き込むことができます。
両パート合計【70分】で2つの英作文を書くことが求められ、各パートの時間配分は自由です。解答は、すべて解答用紙の枠内に記述します。
パート | 出題内容 求められる力 | 目標解答時間 |
---|---|---|
Task A 課題文の要約 | 評論文を読み、その内容を約70語程度(65語〜75語が目安)で要約した文章を書く。 論説記事などの問題文を読み、その要旨を簡潔にまとめる力。 | 約20分 |
Task B エッセイ | 2つの図表と2つの英文を読み、それらの論点と自分の意見を約200語程度でまとめたエッセイを書く。 英文や図表に示された複数の情報に基づいてまとまりのある文章を書く力。 | 約50分 |
採点方法
TEAPライティングは「課題の要点」「全体の文章構成」「文と文のつながり」「語彙の範囲と正確さ」「文法の範囲と正確さ」の5つの観点から評価されます。それぞれのTaskで、CEFRのバンドがA2やB1などと表示されます。「CEFRって何か知りたい!」という方はこちらの記事をチェックしてください!
スコアレポート
テストの結果は「スコアレポート」という形で受け取ることができます。スコアレポートにはテスト結果と共に受験者を支援するために、「Can-do statements(能力記述文)」と「学習アドバイス」が提供されます。
Can-do statements(能力記述文)とは
テスト結果だけでは、具体的にどんな力を持っているのかがわかりません。「現段階でどのようなことが出来ているのか」ということがCan-do statementsの形で提供されます。(例:パラグラフの基本的な構造を踏まえて書くことができる。)
学習アドバイスってどんな内容なの?
テスト結果に基づいて、ライティング力を今後伸ばすためにどんなことに注意したらよいのか、勉強法についてのアドバイスがもらえます。これによって受験者は、「苦手なこと」を把握し、その対策法を知ることで、英語力を向上させることが出来ます。(例:英字新聞などのまとまりのある英文を読み、類義語や言い換えを効果的に使用しながらパラフレーズする練習をしましょう。)
Task A解答のルール
続いては、Task Aを解く上で、覚えておくべき解答のルールをご紹介します。
その1. 問題の指示文を正しく理解する
当たり前のことですが、問題の指示文を正しく理解せず解答してしまったら、ピントのずれた解答となり、良い点数はもらえません。Task Aの問題の指示文の例を見てみましょう。 Your teacher has asked you to read the following passage and summarize what the writer says(本文の内容).
Your summary should be one paragraph of about 70 words.➼ここに注意!
×Task Aでは自分の意見を書かない
Task Bでは自分の意見を書くことが求められますが、Task Aは要約問題です。自分の意見を付け加えてしまうと、大幅な減点になってしまいます。なぜなら要約とは、パッセージ内容の本質的な意味は変えずに、文章の趣旨をまとめることを指すからです。
×パラグラフ(段落)を分けない
Task Aは70語(65語〜75語が目安)と比較的短い文章なので、改行したり、パラグラフで分ける必要はありません。
×短縮形は使わない
TEAPはアカデミックな英語力を測る試験です。エッセイや論文などのアカデミックな文章においては、カジュアルな印象を与えてしまう短縮形(can’tやdon’t)を使うことは好ましくありません。スピーキング試験では使用しても構いませんが、ライティング試験においては避けましょう。
その2. 重要な情報を素早く読み取る
文章構造
要約をするにあたって、限定的な情報しか書かれていないと、受験者がそのほかの情報を読み取れなかったと判断されてしまいます。しかし、問題文がどのような構成で書かれているかをおさえておけば、重要な情報を正確に、素早く読み取ることができます。以下は問題文の文章構成です。
一般的にアカデミックな英文では、主要な情報は全体の冒頭のThesis statement(文章全体のテーマや論点)や、各パラグラフの冒頭のTopic sentence(パラグラフの主題を述べた文)、Concluding sentence(パラグラフの結論)に書かれているため、時間がなくて焦ってしまった時も、これらの内容は確実におさえましょう。
慣れないうちは、過去問を使ってマーカーを引いて探してみることをオススメします。リーディング試験の対策としても、文章の要旨をおさえるのに適していますよ!
転換語
文やパラグラフを結びつけ、内容の関係性を表す言葉を「転換語(Transition word)」と言います。転換語を覚えておくと、文章の展開を意識することができます。また、Task Bでは自分の意見を述べるときに使用することもできます。
順序 | first, second, third, last, to begin with, next, finally |
---|---|
理由 | because, since |
結果 | therefore, consequently, thus, as a result |
逆接 | however, nevertheless, nonetheless, by contrast |
例証 | for example, for instance, such as〜 |
スコアを伸ばせる2つの対策法
お待たせしました。ここからは、スコアを確実に伸ばすために、皆さんにぜひ取り組んでいただきたい対策法をご紹介します。
1.基本のテンプレート(構成)を覚える
Task Aは問題文の第1〜第3パラグラフの流れに従って要約します。文字数が限られているため、必ずしも問題文の結論である第4パラグラフの内容を要約文に含める必要はありません。◎基本のテンプレート
第1パラグラフ:文章のテーマ
This passage discusses the advantages and disadvantages of テーマ.
第2パラグラフ:賛成意見+根拠+具体例(3〜5文で)
One advantages is that A is B. In addition, 〜.
第3パラグラフ:反対意見+根拠+具体例
On the other hand, 〜.
2.パラフレージング(言い換え)の練習
問題パッセージからそのまま書き写す行為は安易な盗用(Plagiarism)とされてしまいます。自分の言葉で書き換えられるように、練習を重ねましょう。サンプル問題を、一緒に解いてみましょう。 課題文:Scholarship should be offered mainly on the basis of financial need, rather than on academic achievement.
パラフレーズ後:Scholarship should be offered largely based on economic need instead of previous grades.
上記のように、単語、イディオム、語法によってパラフレーズすることが出来ます。
単語:
mainly → chiefly(主に)
financial need → economic need(経済的な必要性)
academic achievement → previous grades (過去の成績)
イディオム、語法:
on the basis of → based on(〜に基づいて)
rather than → instead of(〜の代わりに)
パラフレーズはいきなりこなすのは難しいことです。無理に自分の知っている言葉に変えようとして、ニュアンスを大きく変えてしまうことがあります。そこでパラフレーズに利用できる同義語・類義語を学ぶために、類義語辞典(thesaurus)を使って勉強することをオススメします。
まとめ
いかがでしたか?慣れないうちは難しい、時間が足りないと感じるかもしれません。基本的なテンプレートを覚えたら、あとは練習あるのみです。パラフレーズできる単語、イディオム、語法を蓄え、自信を持って書ける表現をどんどん増やしていきましょう!